公開年2015年
監督: リドリー・スコット
主演: マット・デイモン
原作: アンディ・ウィアール「火星の人」
公開日: 2016年2月5日
「オデッセイ」は、2015年に公開されたSF映画で、アンディ・ウィアーのベストセラー小説火星の人を原作としています。監督はリドリー・スコット、主演はマット・デイモン。NASAの協力もあったみたいで、科学的にリアルな火星サバイバルが描かれてると思います。
名作インターステラーが好きすぎて、これを超える宇宙映画はないだろうと思っていましたが普通にありました。
オデッセイのあらすじ
火星探査ミッション中の猛烈な砂嵐に見舞われた宇宙船クルーは緊急脱出を余儀なくされます。その混乱の中、植物学者でエンジニアのマーク・ワトニー(マット・デイモン)が嵐の事故により、死亡しました。
しかし、ワトニーはギリ生きてましたが、酸素も食料も限られた環境で、通信手段も失った状態で一人火星に残されます。次の火星ミッションが到着するまでの約4年間、どうにかして生き延びなければならない状況に直面します。
奇跡の火星サバイバル生活
火星に一人取り残されたワトニーの状況はまさに絶望…
- NASAと交信する手段がない
- 次の有人ミッションは四年後
- 酸素供給機が壊れれば窒息死
- 水再生機が壊れれば渇きで死亡
- ハブに穴が開けば減圧されて爆発
- 奇跡的に機器の故障がなくても、結局は食料不足で餓死
植物学とエンジニアのスキルを活かし、ワトニーは自分の排泄物を肥料にして居住モジュール内でジャガイモの栽培に成功、工学スキルを使って古いパスファインダー探査機を修理し、NASAとの通信を確立。
ジャガイモ栽培のために居住モジュールを畑に変える場面や、水素と酸素から水を作り出す危険な実験などは、NASAの科学者も監修に参加し、火星の環境や宇宙船の描写は科学知識に基づいているようです。
極限状況にありながらも、ワトニーのユーモアのセンスと前向きな姿勢は、絶望をどこか日常の風景に見せてくれます。絶望ですが、絶望を感じさせない映画です。
地球からの救出作戦
地球ではNASAのチームが彼の生存を衛星画像で確認すると、救出作戦の立案に奔走します。NASA長官、ミッションディレクター、広報担当など、様々な立場のスタッフが知恵を絞り、国際協力も含めた大規模な救出計画が動き出しますが…
既に帰還途中だった宇宙船のクルーメンバーたちは、船長のもと、自分たちの命も危険にさらす可能性があるにもかかわらず、仲間を救出するために火星にワトニー救出に引き返す決断をします。
火星でのジャガイモ栽培は現実的なのか?
火星で自分の排泄物を肥料にしてジャガイモを栽培するシーンが印象的ですが、ジャガイモは実際に厳しい環境でも育つ作物であり、低酸素・低重力環境でも理論上は成長可能のようで、 人間の排泄物には適切に処理すれば肥料として使えます。 宇宙ステーションでの実験のように、適切な環境制御があれば閉鎖空間での作物栽培は可能っぽいです
しかし…
実際の火星の土壌には植物に有害な化合物が含まれており、そのままでは使えないはずです。火星は地球のような強力な磁場を持たず、放射線レベルが高いため、作物への影響もあり。水の生成シーンも持続可能な栽培には水の循環システムが必要です。
実際の火星農業は理論的には可能ですが、映画よりもはるかに複雑なシステムと対策が必要でしょう。それでも、映画の描写は科学的原理に基づいており、完全なフィクションというわけではないみたいですね。
原作小説火星の人
アンディ・ウィアールによる同名のベストセラー小説を原作としています。元々は著者の個人ブログで連載されていた小説が、読者の要望によってKindle版として出版され、その後大手出版社に拾われてベストセラーになるという異例の経歴を持っています。
映画版は原作の科学的な正確さを大切にしながらも、視覚的な媒体としての特性を活かした演出が加えられています。
インターステラーとオデッセイの違い
どっちも宇宙が舞台ですが、雰囲気は全然違います。
インターステラーはノーラン監督らしく、時間とか次元とか、頭がこんがらがるレベルの壮大なテーマを扱ってて、「家族」や「愛」みたいなものを大きなスケールで描いてる映画。
オデッセイはもっと現実寄りで、「知恵」と「科学」の力でどうやって生き延びるかっていう、泥臭くて人間臭いサバイバルストーリー。スーパーヒーローでもない、ただの一人の人間が自分の力でなんとかしようとする姿が共感を産んでると思います。
インターステラーが「宇宙ってすごい、人類もすごい」なら、オデッセイは「人間の知識はすごいな」って感じの映画です。