なんの情報もなく見た映画ですが、いい意味で裏切られた快作映画だと思います。
観た後気づいたのですが、制作、脚本がアベンジャーズのジョス・ウィードンでした、なるほど、面白いわけだ
タイトル:キャビン(原題:The Cabin in the Woods)
公開年:2012年
監督:ドリュー・ゴダード
脚本:ジョス・ウェドン、ドリュー・ゴダード
ジャンル:ホラー/SF/スリラー
出演
クリステン・コノリー
クリス・ヘムズワース
アンナ・ハッチソン
フラン・クランツ
ジェシー・ウィリアムズ
キャビンの あらすじ
大学生5人組が週末を過ごすために訪れたのは、森の奥にひっそりと佇む一軒のキャビン。
だが、そこはただの古びた山小屋ではなかった──。
次第に明らかになる“仕組まれた恐怖”の正体とは…?
怖くないけど、面白いホラー
いわゆる「ビビらせ系」ホラーではありません。どちらかというとアイディアと構成で見せる“頭脳派ホラー”といった印象です。
ホラー映画ジャンルに“爆弾”を投下した一作
開始30分までは典型的なホラーのフォーマットをなぞるが、そこから一気に“裏”が見え始める構成でした。定番の展開を逆手に取った演出がホラー映画に慣れている人ほど、この映画の面白さが刺さると思います。ホラー好きの私にはそう見えました。ある意味ホラー解体ショーかもしれません。
ホラー映画への深いリスペクトと皮肉を込めて
監督のドリュー・ゴダードと脚本のジョス・ウィードンは、ホラー映画への深いリスペクトと皮肉を込めてこの作品を作っているのが伝わってきます。
キャラクターが1人ずつ命を落としていくのは、“何か”への生贄のような儀式の一部として描かれています。
「バカ」「処女」「学者」「スポーツマン」「ピエロ」──これらの役割が明確に分けられた登場人物は定番ですね。
深読みすると、「現代の観客は、無意識にこれらのフォーマットを望んでいる」という観客やメディア批判してんのかなと深読みしたのですが…んなわけないよね
などなど、ホラー映画オタクなら”あれか!?”と思わせる小ネタが満載。
「これはあの作品のオマージュかな?」と想像しながら観るのも一興です。
ホラー映画の「お約束」を逆手に取る演出が見事で、ホラー好きほどニヤリとできるポイントが多数ありますが、半面、ホラー初心者には刺さりづらいかもしれません、元ネタとなるホラー映画の知識があるとより楽しめる反面、そうでない人には後半の展開が唐突に映るかもしれません。
ホラー一辺倒を期待していると、SF/ブラックコメディ要素に戸惑う可能性あり。
「ホラー好きに向けた、ホラー解体ショー」としての構造が観る人を選ぶかもしれません。
役者について
クリス・ヘムズワースといえば「マイティ・ソー」のイメージが強いですが、本作では“頭の悪いイケメン”役をあえて演じているのが興味深いです。
実際、この映画の撮影直後に「ソー」に抜擢されたみたいで、当時はまだ無名に近い存在でした。
ジェシー・ウィリアムズがなにか見たことあるなと思ってたのですが、確かグレイズアナトミーやゲームの主人公を演じた人で正義顔は印象的ですね。
他のキャラクターも見た目はお約束、中身は予想外という構成は、キャラクター造形は定番ですね。
当時は彼らがここまで有名人になるとは思ってなかったと思いますが、今観るとクリス・ヘムズワース、ジェシー・ウィリアムズの活躍も期待させてる感が、話をある意味裏切ります。
さらに、クリス・ヘムズワースがソーの主演で撮影直後に一気にスターになったのですが、そのためか「キャビン」は完成してもなかなか公開されず、「ヘムズワースが有名になったタイミング」で“あえて公開を遅らせた”とも噂されています。
アメリカ政府ならギリギリこれくらいやりそう
ネットでは陰謀論が湧いてますが、観る人が見たら「これ、政府のあの施設でやってそう!」など思ってる観客もいそうなギリギリのラインがあの展開…狙ってるなら面白いですが
登場する地下施設、操作室、モニタールーム、儀式的行動…どこかで聞いたような設定ばかりです、特に、ラストに向けて明かされる“世界規模の●●”は、陰謀論界隈でよく語られる「地球の裏で●●」や「エリート層による●●」に近いと噂されてるそうな…んなあほな…
笑い飛ばすにはリアルすぎる設定なのと、これはどこまでがネタで、どこからが皮肉なのか、そんなグレーなラインを攻める作風もまた、本作の魅力と言えるでしょう。
表面上はB級ホラーの皮をかぶりながら、非常に計算された飽きさせない作りはうまいなと、普通にテレビでやってたら観ると思います。恐怖というより爽快感や驚きがあるので、寝る前に観てもいいと思います。
PS: ホラー映画へのラブレターであり、別れの手紙でもある